ドレスデンはエルベ川の流域にある美しい街で、終戦間際に米兵軍の
空爆により破壊され数十万人の死者が出た。戦後市民の努力により
歴史的建造物の復元が進み、現在は新生ドイツの魅力ある古都である。
第二次世界大戦で破壊され、壁の漆喰の中に煉瓦が見え、がれきの残る
修復中の現場をみた。脇には修復を終えた綺麗な塔が建つ。復元された
なかに長い壁画絵巻物・君主の行列がある。マイセンタイルで描かれた
100mほどの大壁画で、4月に見たアンコールワットの彫彫刻を
思い出した。権力者のやることはどこでも似ているが、不思議と時間が
経過すると文化財になる。
ブリュールのテラスよりみるエルベ川の風景は美しく、3週間後に起きた
150年ぶりの大洪水が夢のような川の風景である。オペラハウスは再建
とは思えない建築である。隣にあるツヴィンガー宮殿中庭の池の縁に腰を
掛け、独バロック建築の美しさに見とれ、写真を撮ることを忘れてしまった。
時間がなく残念ながら美術館、博物館見学は出来なかった。 |