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東京湾アクアライン 海ほたる
2005年7月 新建ちばVol.182掲載
 
6月19日 入梅の曇天の中、袖ヶ浦バスターミナル駐車場に車を置き高速バスで
アクアライン海ほたるに向かう。高速バス開通以来民間駐車場が増え休日の今日も
駐車場はいっぱいである。平日はここに車を置き羽田や都内、神奈川県内に
通勤している人が多いようである。

高速バスは羽田空港25分、横浜40分、品川50分等直行便で、海ほたるに寄るのは
川崎行きのバスですよと切符売り場の女性に教えてもらった。
駐車料金は1日500円、バス代は海ほたるまで10分弱で500円である。
平成元年に着工し10年の歳月と1兆数千億円の税金を投入し建設されたこの海の道は
完成後7年経過。豪華客船をイメージしてデザインされたといわれる海ほたるの外壁は、
東京湾の波しぶきにより少し錆の様子が見られ船の上にいるような感じもする。

駐車場の片隅に高度な土木技術を記録した資料館がある。
今まで気が付かなかったが中にはいるとスケールの大きな土木技術が紹介されていて
日本の技術のすばらしさを再認識した。
川崎よりの1階には地下トンネルを掘削した直径14mの回転掘削機をデザインした
モニュメントが東京湾をバックに大空に円弧を描いている。
屋上デッキからは東京湾が一望できる。海面には多くの漁船や、貨物船が見られ
昔から豊かな水辺で人々が生活を営んできた様子が思い出される。

この施設については様々な意見があるが、遠い将来人類の文化遺産となるか
大いなる税金の無駄使いとなるのか、これは後世の人々の評価によるしかないが、
首都圏で起こるであろう地震について考えると、地価下落により高密度な土地利用による
都市開発で沸騰している都内で生活をする人々の避難、エネルギー・食物輸送等
関東大震災時の火災や、都市災害を考えるとまんざら無駄でもないと思うのは、
地価の安い人口密度の少ない自然の多い田舎に住む建築家の東京を羨んだ見方だろうか?


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