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家づくりの王道 −成功への鍵と信頼できる建築家たち−
2003年7月18日 日刊建設新聞掲載
 
近頃、住まいに関係する相談が多い。私の所属する日本建築家協会にも多くの相談が寄せられる。
相談内容の多くは、家を新築したが、基礎にひびが入った、床が傾いている、
建具の建付けが悪い等である。

原因の多くはきちんとした設計図や契約書が無かったり、資格があっても経験の少ない設計者や
施工者に依頼したり、ハウスメーカーや不動産業者等と簡単に何千万円という高額な契約をした
結果のトラブルである。

相談委員が手弁当で無料相談を行なっているが、対処療法的で基本的な問題解決にはならない
ようである。

予防医学的な考え方で問題を起こさない安心してできる家造りの方法を消費者に知らせることが
必要であると考えていたところ、建築ジャーナル誌より「『家造りの王道』成功への鍵と信頼できる
建築家たち」が出版された。

この本では、安全な自分らしい住まいを、どのように造るか、と言うテーマを中心に家造りの
基本的な事柄や設計者の役割、施工者の役割、希望の家を実現してくれる建築家との出会い、
施工者の選定等について書かれている。
また、関東圏で家造りをしている41人の建築家が設計し完成した住宅と建築主の声を
実例として紹介している。

これは、住まいに関係する身近な建築家カタログ的な面もあり、市民に向けた建築家の
情報開示と言う面で考えると大きな意味があると思う。

建築家協会では、社会から信頼される建築家を目指して様々な、活動をしているが
このような市民向けの本を各地域会で出すのも良い方法ではないかと思う。

 
発行所
企業組合建築ジャーナル
2003年6月15日発行


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